2014年8月21日木曜日

アナログを聴く



先日、夏休みを利用して金沢にある「蓄音機館」へ行ってきました。

蓄音機というのは、所謂SPレコードという、現在のLPレコードの前の盤ですね。

最近レコードが静かな盛り上がりをみせているようですが、SPはLPより小さく、溝を鉄の針で再生するため、劣化も早いそうです。
右側のハンドルをまわして、盤を回し、音を大きくするラッパでその溝から出る微かな音を増幅しているため、蓄音機は一切電気を使わないそうです。

その音を聴かせてもらいましたが、本当に驚きました。
確かにノイズは入っているものの、再生のクオリティー、そして音量も申し分なく、電気を使わず音を再生する”機械”としての存在感は本当に素晴らしいと感動しました。

以前に、エジソンのフォノグラフの発見から、現在のデジタルまでの”記録の歴史”を綴った「音響技術史」という本を読んでいたので、その過程である蓄音機には非常に興味を持っていました。

>>音響技術史~音の記録の歴史~

このSP、現在では製造していない事に加え、劣化も早いため、再生を繰り返せば確実に世の中から消えてしまうという事を考えると、すごく切ない気持ちになりますね。

レコーディング、オーディオの歴史は、すべてコスト、クオリティ、利便性のバランスで歴史があります。

アナログコレードは今でも一番音が良いという方が多いですが、確実に劣化する事や手入れが必要な事、大きさなどの面から、より手軽で安定してるCDに移り変わってきたわけですが、果たしてそこには音楽の感動という劣化はなかったのかという、デジタル移行への疑問も感じてしまいました。
現在に例えるのであれば、音楽配信であればより手軽に購入し、iTunesでいつでも手軽に再生できますが、ジャケットや歌詞、アーティスト写真が入っているCDという”音楽”を購入し、CDプレイヤーに入れて再生するという”手間”にも価値があるのではないか。

音楽を聴くという事が軽薄になり、より手軽な方法ばかりを選択していなだろうか。

今回の蓄音機館の訪問はそんな事を考えさせられました。

>>金沢蓄音機館